Pianos Dauge お勧めの「Loops for ACID」


まえがき

筆者はゲーム・映像のサントラを作る際に、「ACID」というソフトを愛用しています。

ACID は WAVE ファイルを並べてゆくだけで簡単に曲が作れてしまうという優れもので、DJ をやっている人たちの間で大ブレイクし、今や Windows の DTM の世界では知らぬものはいない、というほど広く浸透している作曲ソフトです。

このページでは、ACID 向けにリリースされているサンプリング音ネタ集「Loops for ACID」の中で、筆者が個人的にお勧めするタイトルをご紹介します。

なお、このページの後半では Pro Samples のディスクも紹介しています。


ドラム系

 

Drum Tools
所感 スウェーデンのRoxetteクリエイティブ・チームが手がけたとあるのですが、これって「Listen to your heart」を歌っていたあのロクセットでしょうか?

……ということは置いておいて(^^;)、僕が曲を作るときに一番使っているのがこの Drum Tools です。6/8拍子のループがたくさん入っているので、僕のように3拍子の曲をたくさん作る人には特にお勧め。なお “laid back” というフォルダにも、ゆっくり目の6/8が多く含まれていてナイスです。

とにかくこれは、一枚持っておいて、決して損はないでしょう。
 
お勧め度 5 / 5段階中

 

 

R&B Drums: Groove Spectrum
所感 Loops for ACID のドラム集を代表する一枚だと思います。R&B と銘打っていますが、生っぽいドラムが欲しい方にとってなら、こだわりなく使えるでしょう。

特に ファンク、ライブビーツなんかは最高ですね。これもよく使っています。
 
お勧め度 5 / 5段階中

 

 

George Pendergast: alt.rockdrums
所感 オルトドット・ロックドラムスという名前がカッコいいなぁ、と思って購入。
コレは三部構成になっていて、普通のドラムループと、それにエフェクトをかけたものが2種類入っています。既にエフェクトがかかったドラムが欲しい方には重宝すると思います。

“Rock/Pop Guitars”と組み合わせれば、ハードな曲も数分でできちゃうことでしょう。

僕としてはもう少しリフの種類があったほうが嬉しいのですが、チョッパーツールを使えば問題ないかな。
 
お勧め度 3 / 5段階中

 

 

Drum Components: RADS
所感 上記のタイトルが“ループ”集ならば、コレは“部品群”、ドラムを作るボルトとナットと言えると思います。極めて細分化されたキックやスネア、ハイハットなどが974個も収録されています。やろうと思えばコレ一枚でドラムソロが作れるでしょう(←大変ですが)。上級者向けの一枚ですね。

ファイル名を見ただけで、内容がほぼ分かるというのがイカシてます。例えば……。
k134s5.wav 1,3,4拍目にキック、5拍目にスネア。
1234!14f.wav 1、2,3、4拍目にハイハット、うち1,4拍にアクセント
123^!1bell.wav 1,2,3拍目にベル、4拍目タイ、うち一拍目にアクセント

まあちょっと違ってるかもしれませんが(^^;)、こんな感じです。一生分のリフ集だと思っても、十分おつりが来るとおもいますよ。ソナーを使っている人にもナイスでしょう。
 
お勧め度 5以上 / 5段階中


 

Downtempo beats
所感 ゲームの BGM 、特にアドベンチャーやノベル系のものでは、「ゆっくりしたテンポの曲を作ってほしい」という要望が少なくありません。そんなときに頼りになるのがこのダウンテンポビーツです。

その名のとおりテンポがゆっくりなドラムループ集なのですが、なにしろ音がよい。
フレーズがかっこよくて、いいセンスしてますよこれは!!

というわけでもちろん評価は5段階中の5、です。 
ACID Planet でも高く評価されています。
お勧め度 5以上 / 5段階中

 

個人的には「Drum Sugar」も大好きな一枚です。シギー最高。

  

パーカッション系

 

World Percussion: Marc Anderson's Dragon Dance
所感 僕はマーク・アンダーソンという人の昔からのファンでしたので、見た瞬間に飛びついて購入しました。(^^;) しあわせ。

あらゆるワールド・エスニックパーカッションがしこたま入っているので、これ一枚あればもう他のエスニック・パーカスは要らないんじゃないかしら。全部聞くだけでも一苦労ですよ。

……とはいえ癖の強いものも多いので一般的にはお勧め度4。ただ、僕個人のお勧め度は5以上です!
 
お勧め度 4 / 5段階中

  

  

Joe Vitale / Joe Vitale Jr.: Junkyard Rhythms
所感 コーヒーの缶、なべのふた、日常生活で見られる“がらくた”をひっぱたいたパーカッションループです。音こそチープですが、そのクールなリズム感は楽器遣いなら一度は聞いてみる価値があるでしょう。

「たとえ音がチープでも、クールなリズムとメロディがあれば音楽として成立する」という自分への戒めのために、僕はこの CD-ROM をときどき普通の音楽 CD として聴くことすらあります。

カッコいいです。

僕個人のお勧め度は5以上、ただ汎用性には欠けるので一般的には3です。
 
お勧め度 3 / 5段階中


その他、“World Pop” なんかも定番ですね。アレは意外にも、ギターのループが結構イケてるんですよ。

   

ベース系

 

BASS-X
所感 江川ほーじんを彷彿とさせるすげぇサウンドで、文字通り鳴り物入りで登場した感のあるBASS-X。このスラップベースを聞いたら、ちょっと他のサウンドでは物足りないでしょうね。僕がその場で飛びついて買ったのは言うまでもありません。エレキベースのアクセントが欲しい方に最適です。

……が、ちょっと BPM がずれており、(^^;) これ単品での使用は難しいかもしれません。リフ集だと思った方がいいでしょう。ただ、4拍・8拍・16拍といった基本的なビートもちゃんと入っており、単なる色物ではないのが良いところです。

ちなみに僕の兄はベーシストです。BASS-X を聞いていると、なんだかこのサウンドは故郷を思わせる懐かしい音に聞こえるなぁ。(←普通そんな人いません)。個人的には5以上です。
 
お勧め度 4 / 5段階中

 

 

Rudy Sarzo: Workingman's Bass
所感 元ホワイトスネークのルディ・サーゾといえば、泣く子も黙る、かもしれないベーシスト。でもそのネームバリューと裏腹に、この CD-ROM に収録されているサウンドは、泣く子を寝かしつけることさえできそうな、地味ーなものです(←誉め言葉)。

八拍白玉、ウォーキングベースといった、極めて基本に忠実なサウンドです。いっそ自分で演奏したほうが早い気もするのですが(^^;)、あくまで ACID にこだわりたい方むけ。僕が一番よく使うベースはこれです。
 
お勧め度 4 / 5段階中

 

 

BASS TASTER
所感 上記2枚が極端で(^^;)、しかも対照的だったのに対し、BASS TASTER は中立的で、さまざまなループを収録しています。デモ曲に採用されていることも多いので、きっと評価が高いのでしょう。特に上記2枚が弱点とするシンセベース、独特な響きのあるスタックベースなども網羅し、あらゆるジャンルに対応しています。

ただ、あまりにもバラエティ豊かなので、チョッパーツールを多用しないと一曲もたないかもしれません。

いずれにしてもベース集は扱いがやや難しく、適宜「生演奏」と組み合わせたほうがよいでしょう。
 
お勧め度 4 / 5段階中


関係ない話題ですが、「Total Spanish Guitar」は、CD2枚組! コストパフォーマンス面でもお勧め!

 

アンビエント系

 

NUMINA : Emotional Peak Sounds for Cinema
所感 この CD-ROM には、143個のループが収録されています。それだけを聞くとちょっと少ない気がしますが、実はそれぞれのループ/サンプルがすげぇ長尺で、1〜2分を超えるものも少なくありません。“それ自体で曲の構成になっているものもある”という説明どおり、上手くいけば単発でサントラが作れるかもしれません。

筆者はこの CD-ROM のフォルダ分けが非常に気に入っています。アンビエントは通常「宇宙」「自然」(^^;)といったようにテーマごとに分類されることが多いのですが、コイツは「Drone(単調な音の白玉)」「Beatz(リズム・パーカス系)」というように、演奏の特性で分類されており、ぱっと見ですぐに欲しい物を探すことが出来るのです。

初めてアンビエントを試される方にお勧めかもしれません。筆者としてはアンビエント系のナンバーワン、お勧め度5以上です。
 
お勧め度 4 / 5段階中


 

 

Vir Unis: Infusion
所感 スティーブ・ローチという方の作品で、筆者はデモサウンドが全部気に入ってしまい、ほぼ衝動的に購入しました。

使いづらい音もありますが、リズム・パーカッション系は時としてすごく重宝することがあります。筆者としてはお勧め度4なんですが、一般的には3としておきます。
 
お勧め度  3 / 5段階中

 

コンストラクションキット

 

Ugly Remnants Volume ONE
所感 これ一枚あれば、様々なジャンルの曲を作ることが出来る「コンストラクションキット」というタイプのタイトルです。ドラム、ギター、ベース、キーボードなどが全部で800種類近く入っており、なるほどこれ一枚で数曲作ることが出来るでしょう。

ACID をはじめたばかりで、どれを買っていいのかわからないときはお勧めかもしれません。もっと早く知っていたら、僕もこれと Volume Two をあわせて買っていたかもしれないです。

また、曲を作っていて「最後にアクセントで何か入れたいなぁ」、というとき!
このタイトルはとっておきのネタになると思いますよ!特にアルペジオ。
お勧め度 4 / 5段階中

この他、“NewYork Dance” なんかも定番ながらお勧めです。

 

 

ところで……。

Loops for ACID を買うと、ついそのまま ACID を使って再生してしまいがちですが、ACID でループを開くと自動的にプロジェクトテンポにあわせられてしまい、本来のループのテンポや個性を聞き逃してしまいがちです。Winamp などで、一通り全部聞いてからアレコレ設計すると、意外な発見があって楽しいですよ。

僕はそんなとき、Kerberosさんの「LoopExplorer」を使用しています。


 

Pro Samples

筆者は Pro Samples は主にサンプラー用に購入しているのですが、ACID で使うことも出来るので大変重宝しています。

Loops For ACID と比較すると他のレーベルは多少使い勝手がよくないところもあります。でもそれらを考慮した上で使うのであれば、Pro Samples 非常に魅力的なループ集です。

特に以下の3つは、ACID 使いにとてもお勧め。

 

NO
PICTURE
PS36 CHILLOUT

http://www.crypton.co.jp/jp/mp/pages/product1.jsp?sho_code=22560

所感 電子的効果音、アンビエントを収録したタイトルなんですが、なんとも言えず使いやすいです。

それはおそらく癖がないこと、シンプルでありながら存在感があることが理由かと思います。
ほとんどどんな種類の音楽にもパーカスとして使用することが出来るでしょう。

筆者は Thumb Piano のマルチサンプルが欲しくて購入したのですが、これがまたいい音でした。
お勧め度  4 / 5段階中

 

NO
PICTURE
PS21 DRUM & BASS 2

http://www.crypton.co.jp/jp/mp/pages/product1.jsp?sho_code=19810

所感 デモソングが死ぬほどカッコいい前作「Drum&Bass 1」の後継者ですが、その内容はまったく違っています。「1」は尺の長いコンストラクションキットだったので音ネタとしては使いづらかったのですが、この「2」は前作の数倍のループが入っていて、DnB の音ネタとしては最強のコストパフォーマンスではないでしょうか。

DnB は上ものだけ取り出してみると、ストリングやパッドが非常に優雅だったりするので、
 1)上ものを優雅な曲に使う
 2)優雅な上ものにDnBのリズム隊を使う
という使い回しをするとすごく面白いです。たぶんクラシック派の人はハマると思うなぁ。
お勧め度  4 / 5段階中

 

NO
PICTURE
PS38 TRANCE

http://www.crypton.co.jp/jp/mp/pages/product1.jsp?sho_code=22580

所感 僕はトランスはすごく苦手なんですが、ひとたび音ネタとして考えればこんなに面白いジャンルはありません。とにかく変な音や癖のあるアルペジオがてんこもりで、どうやって使おうか考えただけでワクワクです。

しかし本格的なトランス派ではない僕は、言葉を慎もうと思います。
面白いから買え、ぐらいしか言えないなぁ(^^;)
お勧め度  3 / 5段階中

 

  


あとがき:

最近では テレビの番組や CM でも「Loops for ACID」の音を聞く機会が多くなってきました。きっと ACID 遣いたちは、テレビの前でニヤッとしているに違いありません。(^^ ) 

Loops for ACID は最近リリースされたレーベルですから、他のループ集と比べると、とても新しい、「今どきの音だな!」という印象を受けます。また著名なミュージシャンを起用しているだけあって、クオリティも非常に高いと思います。

いやあ、でもループに頼りすぎるのは良くないですね。ちゃんと手でも弾くようにしなくちゃ……。(^^;)

さて、皆さんが実際に サンプリング 音ネタ CD を購入する際は、ぜひとも DTM を扱っている楽器屋さんで、直接サウンドを確かめてみてくださいね! やはり自分の耳で探すのが一番です。

たとえば秋葉原にあるソフマップ10号館(楽器館)では大量の CD−ROM を試聴できます。これを試さない手はないでしょう。店員さんも親切に対応してくれますので、いろいろ質問してみましょう。

 


画像提供:潟tックアップ 様
     Loops for ACID の CD ジャケットの画像は、無断で転載・複製しないで下さい。

 

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